会計・監査アップデート 

Top Image「会計・監査アップデート」では、毎号、米国の会計・監査に関する基準やその他の動きで、在米日系企業の皆様に関心があるかと思われる事柄に関する最新情報を提供し ています。詳細は、当社Department of Professional Practice発行の 『Defining Issues』 をご参照ください。

 

ご質問・お問い合わせはアトランタ事務所の高田英夫(404-222-3316;htakada@kpmg.com)、日柳真一(404-222-7611;skusanagi@kpmg.com)、またはロサンゼルス事務所の前川武俊(213-955-8331;tmaekawa@kpmg.com)までご連絡ください。

 

SEC-米国の財務報告制度におけるIFRSの採用について検討するための作業計画(work plan)を公表
SECは2010年2月24日、高品質で世界共通の単一の会計基準の策定及びU.S. GAAPとIFRSとのコンバージェンスを引き続き支持することを再確認するとともに、その目標を達成するうえで追加的に検討すべき論点及びIFRSが米国の財務報告制度に与える影響を評価するための作業計画(work plan)について説明するSECリリースを公表しました。2011年に作業計画に基づくSECスタッフによる情報収集が完了し、FASBとIASBによる覚書(Memorandum of Understanding, MoU)において特定されているコンバージェンス・プロジェクトが予定どおり完了した後、SECは米国の財務報告制度上IFRSを採用するか否か、及び採用する場合はその方法について、検討する予定です。

 

 

FASB-会計基準書アップデート第2010-09号「後発事象(Topic 855)-認識及び開示に関する一部の規定の改定」を公表

FASBは2010年2月24日に会計基準書アップデート(Accounting Standards Update, ASU)第2010-09号「後発事象(Topic 855)-認識及び開示に関する一部の規定の改定」を公表しました。ASU第2010-09号は、ASC Topic 855「後発事象」(旧FASB基準書第165号「後発事象」)を改訂するものであり、これにより、ASU第2010-09号で定義されているSEC提出企業(SEC filer)は、当初の財務諸表及び変更後の財務諸表(revised financial statements)において後発事象の評価のカットオフ日を開示する必要はなくなります。SEC提出企業以外の企業は、引き続き後発事象の評価のカットオフ日を開示しなければなりません(誤謬の訂正またはU.S. GAAPの遡及適用により財務諸表を修正再表示するケースを含みます)。SEC提出企業及び公開市場で取引されているコンジット負債証券に係るコンジット・ボンド債務者(conduit bond obligor)は、後発事象の評価のカットオフ日を財務諸表の「公表(issued)日」としなければなりません。その他の企業は、後発事象の評価のカットオフ日を財務諸表の「公表が可能になった(available to be issued)日」としなければなりません。

 

ASU第2010-09号はただちに適用されます。ただし、コンジット・ボンド債務者による後発事象の評価のカットオフ日を財務諸表の公表日とする規定は、2010年6月16日以降終了する期中及び年次報告期間から適用されます。

 

 

FASB-特定の偶発損失の開示に関する追加のASU案を公表予定

2010年4月14日に開催されたFASB Board会議において、2008年6月に公表したFASB基準書案「特定の偶発損失の開示(Disclosure of Certain Loss Contingencies)」の定性的・定量的開示に関する規定を修正し、追加の会計基準書アップデート(Accounting Standards Update, ASU)案として2010年5月に公表することを決定しました。このASU案により、FASB ASC Subtopic 450-20「偶発事象-偶発損失」の開示規定が改定される予定です。FASBは、ASU案を30日のコメント期間を付して公表する予定です。

 

当初のFASB基準書案については、弁護士・依頼者間の秘匿特権(attorney-client privilege)を侵害するおそれがあるという懸念や被告が訴訟において不利(prejudicial)となる情報の開示を強制されるおそれがあるという懸念が多数寄せられました。このASU案は当該懸念に対処することを目的としています。このASU案にも様々なコメントが寄せられると予想されますが、BoardはこのASU案は訴訟において不利となる情報の開示を強制するものではないと考えており、当初のFASB基準書案における不利な情報の開示に関する免除規定を削除することを決定しています。

 

最終版のASUは、公開企業に対しては2010年12月16日以降終了する会計年度(暦年ベースの企業の場合は2010年12月31日に終了する会計年度)並びにそれ以降の期中及び年次報告期間の財務諸表に適用される予定です。非公開企業に対しては、2010年12月16日以降開始する最初の会計年度及びそれ以降の期中及び年次報告期間の財務諸表に適用される予定す。