金融庁、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則に規定する金融庁長官が定める企業会計の基準を指定する件」等を公表

2024年3月29日、金融庁は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則に規定する金融庁長官が定める企業会計の基準を指定する件」等の一部改正(案)に対するパブリックコメントの結果等についてを公表しました。

金融庁は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則に規定する金融庁長官が定める企業会計の基準を指定する件」等の一部改正(案)に対するパブリックコメントの結果等について…

改正の概要は以下のとおりですが、2024年2月8日に公表された改正案からの変更点はありません。

1.改正の概要

(1)一般に公正妥当と認められる企業会計の基準の指定について

四半期報告制度の廃止に伴い、連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則(以下「連結財務諸表規則」という。)第1条第3項及び財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則(以下「財務諸表等規則」という。)第1条第3項に規定する一般に公正妥当と認められる企業会計の基準の指定が以下に改正されました。

【追加】

  • 企業会計基準第33号「中間財務諸表に関する会計基準」

【削除】

  • 企業会計基準第12号「四半期財務諸表に関する会計基準」


パブリックコメントでは、四半期会計基準が告示指定から外されることについてのコメントが4件、その他のコメントが2件寄せられました。これを受けて、四半期会計基準については、告示指定からの除外という事実のみをもって、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準として実務の中で取り扱われなくなることは想定していない旨や、期中レビュー基準における「一般に公正妥当と認められる企業会計の基準」は、告示指定した企業会計の基準に限られるものではなく、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準として実務の中で取り扱われる企業会計の基準も含まれる旨の金融庁の考え方が示されています。

なお、令和5年の金融商品取引法等の一部を改正する法律附則の規定により「なお従前の例による」こととされるものについては、関係する内閣府令の附則において同様の定めが置かれています。

このため、施行日(令和6年(2024年)4月1日)前に開始した四半期会計期間に係る四半期報告書、例えば、2月末決算会社の第1四半期報告書の提出にあたっては、当該附則に従い、「四半期財務諸表に関する会計基準」に基づき作成した、四半期財務諸表を添付することとなります。

(2)指定国際会計基準の指定について

国際会計基準審議会が令和5年(2023年)12月31日までに公表した国際会計基準を、連結財務諸表規則第93条(改正後は同規則312条)に規定する指定国際会計基準とするとの改正が行われました。

  • 令和5年(2023年)8月15日公表
    • 国際財務報告基準第21号「為替レート変動の影響」の改訂

(3)財務諸表等規則等の改正に伴う改正について

以下の内閣府令を廃止し、財務諸表等規則及び連結財務諸表規則において、従前の四半期財務諸表を第1種中間財務諸表、従前の中間財務諸表を第2種中間財務諸表として中間財務諸表の作成方法等を含め規定する改正案が成立し、令和6年(2024年)3月27日に公布されました。

これに伴い、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則に規定する金融庁長官が定める企業会計の基準を指定する件」にて参照されている条文番号が変更されました。

  • 中間財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則
  • 四半期財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則
  • 中間連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則
  • 四半期連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則

2.施行日

令和6年(2024年)3月29日公布、同年4月1日から施行されます。

執筆者

会計プラクティス部
マネジャー 加藤 巳希

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