会計・監査アップデート 

「会計・監査アップデート」では、毎号、米国の会計・監査に関する基準やその他の動きで、在米日系企業の皆様に関心があるかと思われる事柄に関する最新情報を提供しています。詳細は、当社 Department of Professional Practice発行の 『Defining Issues』 をご参照ください。

 

ご質問・お問い合わせはロサンゼルス事務所の前川武俊(213-955-8331; tmaekawa@kpmg.com)またはアトランタ事務所の日柳真一(404-222-7611; skusanagi@kpmg.com)、までご連絡ください。

 

FASB-収益認識:FASB/IASBの再審議が完了

2013年10月30日に開催された収益認識プロジェクトに関するFASB/IASB合同会議において、FASB/IASBの両ボードは、収益認識の回収可能性、変動対価の見積りの制限、及びライセンスについて暫定的に合意しました。また、別の会議において、FASBは、デュー・プロセスについて討議を行い、スタッフに最終基準書のドラフト作成を指示しました。最終基準書は2014年第1四半期中に公表されるとみられています。

 

 

SEC-クラウドファンディングの規則案を公表

SECは、2013年10月23日に、クラウドファンディングを通じた証券売出しの規則案を公表しました。この規則案は、売出しの対象となる証券の種類を制限または証券の評価方法を規定するものではなく、クラウドファンディングによる募集・売出しを促進するために証券の発行者が利用しなければならないファンディング・ポータル及びブローカーを規制するフレームワークを含んでいます。

 

クラウドファンディングを通じた証券売出しによって新興企業及び中小企業は非適格投資家から合法的に資金を調達することができ、企業が証券売出しにより資金調達する場合に直面する規制を一部緩和することになります。

 

 

AICPA-のれんの減損テストに関するPractice Aidを公表

AICPAは、財務諸表の作成者、監査人及び評価の専門家のための、のれんの減損テストに関する会計処理及び評価についてのガイダンス(Practice Aid)を公表しました。このPractice Aid には、のれんの減損テストの詳細な例示が含まれ、一般的な実務上の問題点が記載されています。

 

 

FASB-開発段階企業の概念を削除するASU案を公表

FASBは、2013年11月7日に、会計基準更新書(A ccounting Standards U pdate, A SU )案「特定の財務報告規定の削除」を公表しました。このA SU 案は、U .S. G A A Pに基づく開発段階企業(D evelopm ent Stage Entity)と他の報告企業との区別をなくし、開発段階企業に特有の会計処理の規定を削除するものです。

 

 

FASB-のれんの会計処理に関するPCCのASU案を承認し、公開企業ののれんの会計処理も検討予定

FASBは、公開企業ののれんの会計処理の変更を検討するプロジェクトを議題に追加しました。また、FASBは、非公開企業審議会(Private Company Council, PCC)の、のれんの会計処理及び簡便なヘッジ会計のアプローチに関する2つのASU案を承認しました。のれんに関するPCCのASU案は、非公開企業が、のれんを償却し兆候が生じた場合にのみ減損テストを実施することを認めるとしています。PCCの2番目のASU案は、非公開企業に対して、特定の変動受取・固定支払の金利スワップに簡便なヘッジ会計の適用を認めるものです。

 

 

FEI-財務報告論点会議

財務管理者協会(Financial Executives International, FEI)は、2013年11月18-19日に開催した財務報告論点会議において、主にFA SBとIA SBのジョイント・プロジェクト、SEC 及びPC A O Bの動向、並びにその他の会計及び財務報告に関する論点について討議しました。この会議のパネリストは、SEC 、FA SB、IA SB、産業界及び会計事務所からの代表者により構成され、財務諸表の作成者、利用者及び監査人を含む会議参加者からの質問に回答しました。

 

 

PCAOB-特定の監査従事者に関し監査報告書において報告を義務付ける改訂案を公表

PCAOBは、監査の透明性を改善するためにPCAOBの改訂案を公表しました。この改訂案は、PCAOBがコメントを再募集しており、監査報告書において以下の事項を明示することを監査人に義務付けるものです。

 

(1) エンゲージメント・パートナーの氏名

(2) 監査に従事している、他の独立会計事務所及び監査人に雇用されていない他の者についての特定の情報

 

PCAOBは、この改訂案に関する適用日をまだ提案していません。

 

 

金融商品の減損、分類及び測定に関するIFR Sとのコンバージェンス達成の可能性が低下

FASBの直近の暫定合意に基づくと、減損、分類及び測定に関するFASBとIFRSのコンバージェンス達成の可能性は低くなってきました。FASBは、減損について、引き続き残存期間にわたる期待信用損失を反映するモデル(lifetime expected credit loss model)を進めることで暫定的に合意しました。分類及び測定については、FASBは、金融資産の契約上のキャッシュフローの評価に関し元本及び利息の支払いのみ(solely principal and interest, SPPI)とするモデルを断念して、複合金融資産に関する現行の区分処理規定を維持することに合意しました。

 

 

AICPA-取得した仕掛研究開発資産に関するPractice Aidを公表

AICPAは、2014年1月に、研究開発(R&D)活動のために取得した資産に関する会計処理及び評価についてのガイダンス(Practice Aid)を公表しました。このPractice Aidは、財務諸表の作成者、監査人及び評価の専門家向けに、企業結合時または資産取得時の仕掛研究開発資産の当初認識、その後の会計処理、及び評価手法に関する詳細な解説と、包括的な例示を含んでいます。

 

 

FASB-「金融資産の分類及び測定」に関する差異が拡大

FASBは、2014年1月29日のBoard会議において、金融資産の分類及び測定に関して事業モデル評価を断念することを決定しました。また、FASBは、企業が金融資産の取得及び管理に利用する事業活動に焦点を当てたアプローチを断念することも決定しました。

 

 

IASB-新しいヘッジ会計モデルを完成

IASBは、IFRSにおける一般的なヘッジ会計基準を公表して、これによりIFRSのヘッジ会計はよりリスク管理と整合するようになり、リスク管理目的で使われているより多くのヘッジ戦略に対してヘッジ会計が適用可能になると思われます。この新基準は、3つの種類のヘッジ関係や非有効性を測定して認識するという規定を根本的に変更するものではありません。しかし、IFRS上のヘッジ関係の有効性評価において以前の基準よりも判断が要求されるようになり、いくつかの取引については新基準を適用するのも引き続き複雑であると思われます。

 

 

FASB-新しい非公開企業向けガイダンスを公表

FASB及びPCCは、2013年12月23日に、非公開企業意思決定フレームワーク、公開企業の新しい定義などを含む、非公開企業向けの新しいガイダンスを公表しました。会計基準設定主体は、今後この公開企業の定義を使って、非公開企業意思決定フレームワークから除外されるべき企業を判別し、非公開企業に対してUS GAAPの例外処理または代替処理を規定する新会計基準の適用範囲を決定していくことになります。