会計・監査アップデート 

「会計・監査アップデート」では、毎号、米国の会計・監査に関する基準やその他の動きで、在米日系企業の皆様に関心があるかと思われる事柄に関する最新情報を提供しています。詳細は、当社 Department of Professional Practice発行の 『Defining Issues』 をご参照ください。

 

ご質問・お問い合わせはロサンゼルス事務所の前川武俊(213-955-8331; tmaekawa@kpmg.com)またはアトランタ事務所の日柳真一(404-222-7611; skusanagi@kpmg.com)、までご連絡ください。

 

FASB/IASB-再公開草案「リース」を公表

 FASBとIASB(両ボード)は、2013年5月16日に、再公開草案「リース」を公表して、この再公開草案がそのまま最終基準化された場合、借手と貸手の財務諸表におけるリース契約の会計処理及び報告を著しく変更することとなります。両ボードは、約800通のコメント・レター及び利害関係者から寄せられたその他のインプットに対応し、公開草案「リース」(2010年公開草案)からの大幅な改訂を行いました。2010年公開草案からの注目すべき変更点として、一部のリースについてリース費用のパターン及び表示を変更することとなる借手の会計処理に関する2つの認識方法によるアプローチ(dual model approach)、貸手の会計モデルの著しい改訂、借手及び貸手に適用されるリースの分類に関する新しいテスト、リース期間の新しい見積方法、大部分の変動リース料に関する会計処理の変更等が挙げられます。

 

 

COSO-内部統制の統合的枠組(2013年版)を公表

米国トレッドウェイ委員会支援組織委員会 (Committee of Sponsoring Organizations of the Treadway Commission, COSO)は、2013年5月14日に 「内部統制の統合的枠組(2013年版)」を公表しました。このDefining Issuesは、1992年版枠組からの変更点及び、2013年版枠組への移行する上での経営者による財務報告に関する内部統制評価に与える影響についてのKPMGの初見を示しています。

 

 

SEC-紛争鉱物及び資源採掘登録企業による支払いの開示に関するガイダンスを公表

SECスタッフは、2013年5月30日に、紛争鉱物及び資源採掘登録企業による支払いの開示に係るSEC規則の遵守に関する質問集(FAQ)を公表しました。これらのSEC規則は、ドッド・フランク法を遵守するために2012年にSECによって採用されたものです。

 

 

AICPA-「報酬として発行された非上場株式の評価」に関するPractice Aidを公表

AICPAは、2013年5月1日に、「報酬として発行された非上場株式の評価」を取り扱うPractice Aidを公表しました。このPractice Aidは、報酬として発行された非上場株式を測定するための、FASB Accounting Standards Codification(ASC) Topic820 「公正価値測定」の適用についての討議、適切な評価の前提(例えば、現在の所有者の支配下にある少数株主持分ベースや企業の支配持分の売却ベース)を決定するための検討事項、及び企業の発展段階を踏まえた非上場株式の公正価値の見積りに関する実務慣行等を含んでいます。

 

 

EITF-2つのコンセンサスに到達

2013年6月11日に行われたFASBのEITFの会議ににおいて、EITFは6つの論点について議論し、以下の2つの論点に関するコンセンサスを承認しました。

 

  • フェデラル・ファンド実効スワップ・レートのヘッジ会計の目的上のベンチマーク金利としての採用(EITF論点13-A)
  •  繰越欠損金または繰越税額控除が存在する場合の未認識のタックス・ベネフィットの表示(EITF論点13-C)

 

さらに、EITFは以下の3つのコンセンサス案を公表することで合意しました。

 

  •  連結対象である資金調達を行う債務担保金融事業体の資産の公正価値と負債の公正価値の差異に関する会計処理(再公開)(EITF論点12-G)
  •  サービス委譲契約の会計処理(EITF論点12-H)
  •  不良債権のリストラクチャリングによる住宅担保ローンの再分類(EITF論点13-E)

 

 

AICPA-中小企業向け財務報告の枠組みを公表

AICPAは、2013年6月10日に、「中小企業向け財務報告の枠組み(Financial Reporting Framework for small- and medium-sized entities, FRF for SMEs)」を公表しました。U.S. GAAPに基づく財務諸表を発行する非公開企業にU.S. GAAPに対する改訂または免除を認めるか否かを検討するための、FASB及び非公開企業審議会(Private Company Council, PCC)の非公開企業イニシアチブとは異なり、FRF for SMEsは自己完結型の包括的な会計基準で、U.S. GAAP自体に影響を与えるものではありません。

 

非公開企業によるFRF for SMEsの使用は、その財務諸表の利用者がFRF for SMEsに基づいて作成された財務諸表を認める場合に認められます。

 

 

FASB-ASU案「継続企業の前提に関する不確実性の開示」を公表

FASBは、2013年6月26日に、企業が財務諸表において継続企業の前提に関する不確実性を開示しなければならない場合及びその開示方法に関するガイダンスを提供する、会計基準更新書(Accounting Standards Update, ASU)案「継続企業の前提に関する不確実性の開示」を公表しました。このASU案のもとでは、すべての企業は、継続企業の前提に関する不確実性に係る開示を財務諸表に含めることが必要か否かを判断するため、各報告期間において、財務諸表日から24ヶ月以内に支払期日を迎える債務を充足できない可能性を評価することが義務付けられることとなります。SEC登録企業はまた、継続企業として存続する能力に関する重要な疑義が存在するか否かを評価することが義務付けられ、重要な疑義が存在する場合は、財務諸表においてその結論を明示することが必要となります。

 

 

FASB/PCC-無形資産及び金利スワップに関する非公開企業のための代替的な会計処理を提案

FASB及び非公開企業審議会(Private Company Council, PCC)は、2013年7月1日に、U.S. GAAPに基づく財務諸表を作成する非公開企業のために代替的な会計処理を設ける3つの提案を公表することを承認しました。これらの提案が最終基準化された場合、以下のに関する代替的な会計処理の一部または全部の選択適用を非公開企業に認めることになります。


(1)企業結合により取得した特定の識別可能な無形資産
(2)のれん
(3)変動受取り、固定支払いの金利スワップ

この提案によれば、これらの代替的な会計処理は公開企業には適用されません。ただし、FASBは、これらの代替的な会計処理が公開企業にも適用可能であるか否かを再審議の過程で検討する可能性があります。

 

 

非公開企業の会計処理に関するFASB/PCCの公開草案:

 

 

FASB-ASU案「保険契約(Topic 834)」を公表

FASBは、2013年6月27日に、発行企業及び保有企業の種類に関係なく、発行された保険契約及び再保険契約、並びに保有する再保険契約に関する会計処理及び財務報告を変更することとなる会計基準更新書(Accounting Standards Update, ASU)案「保険契約(Topic 834)」を公表しました。このASU案は、通常は保険会社だけに適用され、類似の保険契約(例えば、一部の金融保証契約)を発行する非保険会社には適用されない現行のU.S. GAAPを変更することになります。再保険契約を除けば、このASU案は保険契約者の会計処理については規定していません。

 

 

FASB/IASB-収益認識:回収可能性及び変動性のある対価の指針の明確化に関する暫定合意

2013年7月26日に開催されたFASB/IASB合同会議において、両ボードは、顧客の信用リスク(すなわち、回収可能性についての疑義)の影響、変動性のある対価の見積りの制限、及び顧客との強制力のある契約が存在しない場合の取引において受領した対価の会計処理に関する新しい収益認識基準の指針について暫定的に合意しました。